2023.05.24更新
相続の欠格とは
相続欠格とは、相続において特定の相続人につき民法891条に規定される不正な事由が認められる場合に、その者の相続権を失わせる制度です。
相続欠格事由は、次の5つです。
故意に被相続人および先順位または同順位の相続人を殺害した、または殺害しようとして刑に処せられた者
被相続人が殺害されたことを知りながら告発、告訴をしなかった者
被相続人を騙したり脅したりして、遺言書の作成、撤回、取消、変更を妨げた者
被相続人を騙したり脅したりして、遺言書の作成、撤回、取消、変更をさせた者
遺言書を偽造、変造、破棄、隠匿した者
相続欠格となった者は、相続人となることはできません。ただし、相続欠格となった者が被相続人よりも先に死亡した場合、その相続欠格事由は、
相続欠格となった者の子孫に引き継がれません。
相続欠格となった場合、他の相続人は、相続欠格者に対して「相続回復請求」を行うことができます。相続回復請求とは、
相続欠格となった者の相続権を回復させる請求です。相続回復請求が認められるためには、相続欠格事由が消滅していることが必要です。
相続欠格は、相続秩序を守るための制度です。相続欠格となった者は、相続人となることができません。そのため、相続欠格となった場合は、相続権を失うことになります。
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